自己破産前に財産分与しても大丈夫?自己破産する前に知っておきたい8つのポイント

自己破産

多額の借金を抱えてしまったことが原因で夫婦関係に亀裂が入ることは珍しくありません。

借金だけを理由に裁判離婚することは難しい場合が少なくありませんが、借金を原因とした協議離婚は珍しいものではありません。

また、離婚をあわせて自己破産の準備を進めていた場合には、協議離婚の成立と自己破産申立ての時期が近くなることもあり得るでしょう。

離婚の際には、婚姻生活中に築いた財産を分与することになります。

現在、離婚に向けた協議を進めている人には、「財産分与が自己破産で問題となることはないか」が不安という人もいるかもしれません。

その他方で、上手に財産分与したら「自己破産で処分される財産を減らせるのでは?」と考えている人もいるかもしれません。

そこで、今回は、「自己破産前の財産分与」についての知っておいてもらいたい8つの重要ポイントについて解説します。

債務者(破産者)の財産を債権者に配当する手続きである破産手続きにおいては、破産者の財産が適正に申告・確保されることは、とても重要です。

万が一、「財産隠し」を疑われれば、離婚の相手方に迷惑を掛けるだけでなく、自身も免責不許可などの重大なペナルティを科される可能性があります。

また、『お金を返済するために別の消費者金融から借入をしている。』

『今の収入のままでは完済をすることは不可能だと分かりつつも放置してしまっている。』

上記の様な状態にまで陥っている場合、その借金問題を解決できる可能性はまずありません。

手遅れになるまえに借金問題の専門家へ相談を行ってください。

どこの法律事務所へ相談をしたら良いのか分からない方は、匿名で使える借金問題無料シュミレーションサイトの利用が便利で簡単です。

匿名・無料で使える借金減額シュミレーションはこちら⇒

それでは解説をしていきます。

自己破産前の財産分与はダメなの?

知らない人が少なくありませんが、自己破産は、厳密には「借金を帳消しにするための手続き」ではありません。

自己破産の本来的な目的は、「債務者の財産を処分し債権者に配当することで、債務者のすべての負債を一括で清算すること」にあります。

自己破産による借金免除(免責)は、「財産処分によってできる限りの配当(弁済)をしたことの見返り」という側面もあるのです。

したがって、自己破産においては、「債務者の財産を適正に確保する」ことが何よりも重視されます。

離婚の成立と自己破産の申立ての時期が近くなることは、実際にも珍しいことではありません。

自己破産前に離婚相手に財産を分与することは可能なのでしょうか。

適正な財産分与であれば自己破産でも問題にならない

離婚に伴う財産分与は、「自己破産前に行っても問題とならない」のが原則です。

離婚相手が、婚姻生活によって共同に築いた財産の分与を受けるのは当然の権利だからです。

離婚相手に対する慰謝料の支払いや、子の養育費の支払いも同様です。

自己破産前の財産分与が問題となる場合


自己破産前の財産分与が、自己破産の場面で問題となるのは、「分与された財産の額」が過大なときです。

「どうせ自己破産で差し押さえられるのだから、離婚相手(や子)にたくさんあげてしまおう」と過分な財産分与することは許されないのです。

不当に過大な財産分与(慰謝料の支払い)がなされたときには、破産管財人によって「否認権」が行使されます。

破産管財人による否認権行使が認められると、すでになされた財産分与は、「詐害行為(債権者を害する行為)」として効力がなくなります。

つまり、財産分与の対象となった財産は、換価され債権者への配当に充てられるということです。

慰謝料や養育費の支払いについても、同様に取り扱われます。

特に、多額の養育費を一括で支払うことは、「財産隠しを疑われやすい」ので注意が必要でしょう。

養育費は、子の生活に必要な金額を毎月継続的に支払うのが最も妥当な支払い方法といえるからです。

「慰謝料代わり」の財産分与は特に注意が必要

実際の離婚に伴う財産分与では、「慰謝料の代わりに財産分与を多くする」ことがしばしばあります。

慰謝料を支払わないかわりに、自分名義の不動産を離婚相手に分け与える場合がその典型といえます。

この場合にも分与の対象となった財産が、「財産分与+慰謝料の額」として不相応であるときには、破産管財人による否認権行使の対象となる場合があります。

自己破産前の財産分与は必ず弁護士の助言を受ける

協議離婚の場合には、夫婦の話し合いだけで財産分与の内容を決めてしまうことが少なくありません。

しかし、離婚相手にどの程度の財産を分与することが「適正」といえるかを見極めることは、一般の人には簡単な作業ではありません。

適正な財産分与の額は、離婚原因、婚姻期間、家族構成、分与前後の資力状況、自己破産の対象となる負債の総額、分与された財産の価値といったさまざまな要素を総合的に考慮して判断されるからです。

万が一、破産管財人に否認権を行使されれば、離婚相手に対して訴訟が提起されることもあります。

「相手に良かれと思ってした財産分与」が逆に迷惑を掛けることになってしまうのです。

「離婚後に自己破産する」ことがあらかじめわかっているときには、財産分与についても弁護士に相談することが大切です。

差し押さえ逃れを目的とした「財産分与」は絶対ダメ!


借金を取り扱ったテレビドラマや映画・マンガなどでは、「差し押さえを免れるために、偽装離婚・財産分与」が行われるシーンが描かれることがあります。

自己破産した際の差し押さえは、「破産手続き開始決定のとき」に破産者名義の財産に限られるからです。

この記事を読んでいる人にも、「マイホームを手放すのはイヤだから」と配偶者と形の上だけ離婚することを検討している人がいるかもしれません。

しかし、差し押さえ逃れの財産分与は絶対にいけません。

ケースによっては犯罪を問われ取り返しの付かないことになってしまう可能性もあるからです。

偽装離婚は必ずバレる

自己破産を申し立てたときには、裁判所(破産管財人)による財産状況などの厳しい調査があります。

自己破産直前に離婚による財産分与があれば、当然に離婚の経緯などについても調査されます。

さらに、「過去のお金の動き」もかなり細かく調査されます。

自己破産を申し立てる際には、過去2年分のお金の動きのわかる資料(預金通帳の写しなど)をすべて提出することになるからです。

計画的な偽装離婚であってもかなりの確率でバレてしまうと考えておくべきでしょう。

そもそも、偽装離婚は、世帯を二つにわけて生活することになり生活費の負担も増えるので、借金を抱えながら長期間続けることも簡単ではありません。

むしろ、3年以上負担の大きい偽装離婚生活を続けられるだけの収入(財産)があるなら、「自己破産以外の債務整理」で借金を解決できる可能性があります。

財産隠しすると免責されない可能性も


自己破産の際に「財産隠し」をすると、免責不許可となる可能性があります。

破産法252条1項1号が「債権者を害する目的で、破産財団に属し、又は属すべき財産の隠匿、損壊、債権者に不利益な処分その他の破産財団の価値を不当に減少させる行為をしたこと」を免責不許可事由としているからです。

免責不許可となれば、自己破産をしても借金の返済義務は一切免除されないので、自己破産する意味はなくなってしまいます(財産を処分して配当させられるだけです)。

免責不許可事由に該当する場合であっても、「裁判所の裁量」による免責を得られる可能性は残されています(破産法252条2項)。

特に、偽装離婚による財産隠匿は、故意の行為です。

裁量免責許否の判断においても厳しく考慮される可能性は否定できません。

実際にも、財産隠しを理由に免責不許可となった案件もあるようです。

「財産隠し」は犯罪に問われることも

「偽装離婚による財産分与」によって財産隠しをした上で自己破産することは、免責不許可となる可能性だけでなく、犯罪に問われる可能性もあります。

自己破産における財産隠匿が問われる罪状を挙げると次の通りになります。

・詐欺破産罪(破産法265条1項)
・説明及び検査の拒絶等の罪(破産法268条)
・重要財産開示拒絶等の罪(破産法269条)
・審尋における説明拒絶等の罪(破産法271条)
・破産管財人等に対する職務妨害の罪

(破産法272条)

特に、詐欺破産に問われれば、「10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金(またはこれを併科)」となる可能性があります。

3年を超える懲役刑を科されれば、執行猶予は認められないので、実刑(刑務所行き)となります。

財産を失わない債務整理


債務整理には、自己破産以外にも「任意整理」、「個人再生」といった方法があります。

任意整理・個人再生は、「財産の処分を必要としない」債務整理です。

毎月の収入があり、借金(の一部)を分割で返済できるのであれば、自己破産せずに借金を解決できます。

「財産を失いたくない」と考えている人は、「財産を隠して自己破産する」のではなく、「財産処分のいらない債務整理」の利用を検討してみましょう。

任意整理をすれば毎月の返済額は必ず減る

借金の返済が行き詰まる原因は、高額な利息の負担に耐えられなくなることが大半です。

たとえば、アコム・プロミスといった消費者金融からの借金が200万円(50万円×4社)あれば、毎月3万円の利息が発生しています。

任意整理をすれば、今後発生する利息が免除されるため、毎月の返済負担を軽くすることができます。

4社200万円の借金の場合であれば、「返済総額が100万円近く減る」ことも珍しくありません。

マイホームを失いたくないなら個人再生が有効

「自己破産しかない」と諦めている借金でも、個人再生が使えれば、自己破産せずに(財産を処分せずに)借金を解決することができます。

個人再生では、借金が大幅に減額(+利息免除)される可能性があるからです。

たとえば、600万円の借金は、120万円まで減額(480万円免除)、1.500万の借金は300万円に減額(1,200万円免除)の可能性があります。

また、住宅ローンの返済が苦しいときには、住宅ローンの返済条件を見直すことも可能です(いわゆる住宅ローン特則付き個人再生)。

なお、個人再生の場合にも、保有財産を正しく申告する必要があります。

保有財産の状況が免除額の基準となるからです。

財産隠しをして個人再生を申し立てれば、手続き廃止、再生計画不認可となるだけでなく、自己破産の場合と同様に罪に問われる場合もあります。

まとめ


多額の借金が返せなくなり、「自己破産しかない」と考える状況は、自暴自棄になってしまうことも少なくありません。

また、自己破産だけでなく借金が原因で離婚ともなれば、精神的な辛さはなおさらです。

「離婚して1人になるし、どうせ自己破産で処分されるのだから」と深く考えずに財産分与の内容を決めてしまうこともあるかもしれません。

しかし、適正でない財産分与は、離婚の相手方にも迷惑を掛けてしまうことがあります。

また、債務者本人は自己破産しかないと思い込んでいる借金でも、自己破産以外の方法で、財産を失わずに解決できる場合も少なくありません。

借金が原因で離婚してから自己破産(債務整理)を考えているときには、協議離婚の段階から弁護士に相談し、助言を受けておくことが大切です。



借金問題は、匿名で使える無料シュミレーションサービスが便利です。

借りている金額や住まいから、あなたに1番合う借金問題解決の専門家を無料で簡単にマッチングしてくれます。

実際に多くの人が専門家に話を聞いてもらうことで、借金問題を解決することに成功しています。

また、多くの方が口を揃えて言うのが、『こんなにあっけなく借金問題が解決するなら、1人で悩まずもっと早く相談するべきだった。』ということ。

借金問題は先送りにすればするほど、状況は悪化するだけです。

悩んでいる間にも利息や遅延損害金は増え続けますし、1日も早く行動をとることが非常に重要です。

あなたの大切な人生。より良いものにする為にも今すぐに行動をすることをおすすめします。

匿名・無料で使える借金減額シュミレーションはこちら⇒

コメント