債権差押命令が届いたら~無視するとどうなる?弁護士と債務整理で解決する方法

ケース別に考える債務整理

今回は、債権差押命令が送られたときの対処法について解説します。

借金を長期間延滞すると、給料や預貯金などを債権者に差し押さえられてしまうことがあります。

「債権差押命令」は、その際に裁判所から発令・送達されるものです。

債権者にとって、給料や預貯金は、とても差押えのしやすい財産です。

他方で、債務者にとっては、給料や預貯金を差押えられることは、大きなダメージになることも少なくないでしょう。

差押えを解除してもらうには、延滞している借金を完済するほかありません。

差押えは、重度の延滞のケースでしかとられない回収手段なので、債権者との信頼関係も崩壊している場合が多いでしょう。

「差押えなんて困る」と苦情を述べたところで、取り合ってもらえることはほとんどないと思います。

債権差押命令が届いたときには、債務整理をするのがベストの方法といえます。

債務整理をすれば、借金問題の解決だけでなく、差押えを中止させることも可能となりからです。

差し押さえられた給料や預貯金を取り戻すことで、債務整理が決着するまでの生活費や債務整理の費用を捻出できる場合も少なくありません。

また、『2年以上の長期間、借金の元金が減っていないまたは、増えている。』

『月末になると返済に追われ、利子だけを返し続ける状況が続いている。』

上記の様な状態にまで陥っている場合、その借金問題を解決できる可能性はまずありません。

手遅れになるまえに借金問題の専門家へ相談を行ってください。

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それでは解説をしていきます。

「債権差押命令」とは何か?

差押えの対象になるのは、現金や動産・不動産だけではありません。

換価可能な債権(他人に何かしてもらえる権利)も差押えの対象となります。

換価可能な債権の代表は、銀行に対する預金債権や勤務先に対する給料債権、取引先への売掛金債権などです。

「債権差押命令」は、債権が差し押さえられるときに裁判所から送付されるものです。

債権が差し押さえられるのはどんなとき?

通常であれば、借金を延滞しただけですぐに債権が差し押さえられることはありません。

差押えをするためには、法律用語で「債務名義」と呼ばれる書類が必要ですが、通常の債権者は債務名義を持っていないためです。

債務名義に該当する書類は民事執行法に定められています。

主なものは次の通りです。

・確定判決
・仮執行の宣言を付した判決
・仮執行の宣言を付した損害賠償命令
・仮執行の宣言を付した支払督促
・執行証書(債務者が直ちに強制執行に服する旨の書かれた公正証書)
・確定判決と同一の効力を有するもの(調停調書など)

強制執行(差押え)を行うには、債務名義が作成された債務(借金)が、「支払期日を過ぎているにもかかわらず弁済されていない」ことが確認される(執行文が付与される)必要があります。

訴訟の提起は債務名義作成の最も典型的な方法です。

借金を長期延滞すると、債権者が「法的措置をとります」と通告してくるのは、「債務名義を作成する」ことを意味しています。

ただ、実際には訴訟提起以外の方法で債務名義が作成されることも珍しくありません。

簡易な債務名義作成手続きとして最もよく使われるのが「支払督促」です。

支払督促は債務者に送達されてから2週間以内に異議を述べなければ、有効な債務名義となってしまいます。

債権差押命令が送付されるのはどういう場合か?


債権差押命令は「裁判所が差押えを認めた」ときに発せられます。

債務者(あなた)の元に「債権差押命令」が届いたときには、すでに第三債務者(銀行や勤務先など)には、「債権差押命令」が送付されています。

したがって、給料の差押えにあえば、借金を延滞していることを勤務先に必ず知られてしまいます。

なお、差押命令の法律上の効果は、次のとおりです。

・債権の取立て(預金引き出し・給料受け取り)が禁止される
・差し押さえられた債権を他人に譲渡することが禁止される
・第三債務者は、差押債権の弁済を禁止される

差押命令に反した第三債務者の弁済は、差押債権者に対抗できません。

万が一、債務者に弁済してしまったときには、差押債権者への二重払いが必要になります。

個人事業主が差し押さえられた打ち掛け債権を差し押さえれば、取引先にさらに迷惑をかけることになるので、注意が必要です。

税金などを滞納した場合の特例

借金の返済が延滞している人には、税金や社会保険といった公租公課の支払いも延滞している場合があります。

公租公課を滞納したときには、借金の滞納の場合と異なり、裁判所を介すことなく、徴収機関が直接差押えをすることができます。

この徴収機関による差押えを「滞納処分」といいます。

したがって、公租公課の滞納があるときには、「まだ裁判されていないから大丈夫」と安心してはいけません。

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「給料」が差し押さえられたときの重要ポイント


給料の差押えがなされたときには、勤務先に借金の事実がバレてしまいます。

また、給料差押えは、長期化することもあります。

返せなくなった借金は、債権者に法的措置をとられる前に対処することがとても大切です。

給料は全額差し押さえられるのか?

給料は、生活する上でも必須な収入源です。

そのため、給料が差し押さえられる場合でも全額を差し押さえることは法律で禁止されています。

給料の差押え額は、「毎月の手取額の1/4まで」です(民事執行法152条1項2号)。

ただし、債務者の給料の手取額が「月44万円を超える」ときには、給料の1/4を超える金額の差押えも可能となります(一律33万円までが差押禁止となります)。

生活に必要と思われる金額以上を債務者の手元に残しておく必要はないからです。

ところで、自営業者・会社役員の場合には、サラリーマンや公務員の「給料」とは異なる取扱いになります。

つまり、自営業者・会社役員の報酬は、「1/4まで」ではなく「全額」が差押え可能となります。

特に、保険外交員は、勤務先との契約によっては、全額差押えとなる可能性があるので注意が必要です。

取引先に対する債権も「給料ではない」ので全額が差押え可能です。

給料の差し押さえはいつまで続くのか?

給料を差押えられてしまうケースの多くは、「多額の借金を延滞しているとき」でしょう。

給料債権は、反復継続的に(来月も再来月も)発生することが確実な債権です。

そのような債権の差押えは、完済までずっと継続されることが一般的です。

給料の差押えが長期化すれば、勤務先との関係もさらに悪化することが予想されます。

「預貯金」が差し押さえられたときの重要ポイント


金融機関からの融資実行を「銀行振り込み」で行っていたときには、預貯金が差し押さえられる可能性があります。

差押えの対象となる預貯金

銀行口座の預貯金額は、入出金によって変動があります。

差押えの対象となるのは、預貯金口座のある金融機関に「差押命令が送達されたとき」の預貯金です。

差し押さえられた預貯金は、「差押口」という別口座に移され、預金者は出金できなくなります。

命令送達時点の預貯金額が差押債権額よりも少なければ、口座残高は0円になります。

差押債権額よりも預貯金額が多いときには、口座に残った残金は自由に引き出すことができます。

また、差押命令送達後に入金された金銭も自由に使うことができます。

ただし、債権者によって再度の差押えがなされることも十分考えられます。

預貯金の差押えは金額制限がない

預貯金は、給料と異なり「生活の糧」とは限りません。

そのため預貯金の差押えに「金額の制限」はありません。

自己破産の場合には、20万円以下の預貯金は、債権者への配当にまわされずにそのまま残すことができますが、個別執行ではそのような保護もありません。

ところで、給料は、手渡しではなく銀行振り込みで受け取っている場合がほとんどです。

給料は銀行口座に振り込まれてしまえば、「預貯金」として取り扱われるので、全額を差し押さえられる場合があります。

このようなときには、裁判所に「差押債権の範囲の変更の申立て」を行うことで、給料の1/4を超える差押えを解除することができます。

ただし、この申立ては差押えから1週間以内に行わなければなりません。

銀行からのローンが強制解約になることも


預貯金の差押えと「銀行口座の凍結」は、通常は連動しません。

たとえば、アイフルからの借金を延滞したことで、三井住友銀行にある預貯金が差し押さえられても、口座が凍結されずに、そのまま口座を使うことができます。

差押え後の残額は自由に引き出せますし、給料の振り込みも問題ありません。

しかし、差押えられた金融機関(上のケースでは三井住友銀行)で別のローンを組んでいるときには注意が必要です。

借入が残っている銀行口座の預貯金が、他の債権者から差し押さえられると、「差し押さえられた口座のある銀行のローンも強制解約」となってしまうからです。

銀行のローンが強制解約となるときには、その銀行にある預貯金とローン残額を相殺するために、「銀行口座が凍結」されます。

この場合の口座凍結は、「出金停止」だけではなく、「入金の停止」も含まれることがあります。

ローン解約による口座凍結は、預貯金でローン残額を完済できなければ、数ヶ月続くことが一般的です(保証会社の代位弁済によって解除されます)。

給与振り込み口座や、公共料金の振替口座が凍結されると、生活にも影響がでるので注意しましょう。

差押えを解除してもらう手続き

債権者から給料や預貯金を差し押さえられたときには、1週間以内であれば、差押えを解除してもらうための手続きをとることができます。

差押債権者は、差押えから1週間が経過しないと差し押さえた債権を回収することができないからです。

差押えを解除してもらう手続きは次のとおりです。

・強制執行を免れるための担保を提供したことを明らかにした文書を提出する

・「債務を弁済したこと」を明らかにした文書を提出する

・「債権者が差押えを猶予することを承諾したこと」を明らかにした文書を提出する

・執行抗告(執行異議)を申し立てる

・請求異議の訴えを提起する

・執行文付与に対する異議の訴えを提起する

上記の方法のうち最も確実な方法は、「担保の提供」です。

弁済できるお金があれば差押えになっていないでしょうし、全く返済せずに債権者が差押えを猶予してくれることも現実的ではないからです。

また、「執行抗告(執行異議)」、「請求異議の訴え」、「執行文付与に対する異議の訴え」は、違法な差押え、不当な差押えに対抗する手段です。

つまり、「借金を完済しているはずなのに差し押さえられた」、「他人の借金なのに自分の財産が差し押さえられた」、「差し押さえられた金額に異議がある」、「返済期限が過ぎる前に差し押さえられた」といった場合の救済手段でしかありません。

「返済日が過ぎても借金を返していないが、差押えは困る」という理由では、これらの申立てをしても差押えは解除されません。

債務整理によって給料の差押えを解除する方法


給料の差押えは、差押債権を完済するまで続くことが一般的です。

給料が長期間差し押さえられると、勤務先との関係だけでなく、生活にも大きな悪影響がでます。

そもそも、金融機関から差押えを受けるときには、差押えをした債権者以外からも借金がある場合が少なくありません。

差押えによって、他の借金返済も不可能になってしまうことが多いといえます。

債務整理は、返せなくなった借金を解決するだけでなく、給料差押えを解除する手段としても利用することができます。

差押えの解除と任意整理

「任意整理」は、手続きが簡単で費用も安く済むため、多くの債務整理で利用される方法です。

しかし、任意整理は、裁判所を利用せずに、私的に債権者と交渉する方法なので、差押えの解除には限界があります。

すでに給料の差押えによって回収手段を確保した債権者にとっては、任意整理に応じるメリットがほとんどないからです。

「債権者との話し合い(和解)」によって借金問題・給料差押えを解決するためには、裁判所の「特定調停」を利用します。

特定調停は、弁護士・司法書士に債務整理を依頼することができない人が用いる方法ですが、「すでに給料が差し押さえられているケース」では、弁護士・司法書士による特定調停申し立ても珍しくありません。

特定調停の申立てと同時に「強制執行停止の申立て」をすることで、強制執行を停止できるからです。

ただし、特定調停を利用した場合には、任意整理の場合よりも「和解条件」が不利になることも少なくありません。

特定調停による差押えの停止も、調停が不調(失敗)になれば効力がなくなってしまいます。

そのため、債務者側が譲歩する(毎月の返済額を増やす/返済期間を短くする)必要が生じることも多いでしょう。

低コスト・低リスクで借金問題を解決したいのであれば、給料差押え前に債務整理に着手することが大切です。

個人再生で給料差押えを解除する方法


個人再生を申立て、再生手続きが開始されると、債権者個々による権利実行(差押え)は中止されます。

個人再生では、「すべての債権者を平等」に取り扱う必要があるからです。

申立てから再生手続き開始決定までは、1ヶ月くらいかかります。

早期の差押え中止を希望するときには、個人再生の申立てと同時に「強制執行中止命令の申立て(民事再生法26条1項)」をすることで対応します。

しかし、差押えが中止されても、「差し押さえられた給料」をすぐに受け取れないことに注意する必要があります。

差押えが中止された給料を受け取ることができるのは、「再生計画認可決定」が確定したときです。

一般的な個人再生であれば、申立てから再生計画認可までは半年ほどかかります。

差し押さえられた給料は、この間、供託もしくは勤務先による留保となります。

再生計画が不認可となったときには、差し押さえられた給料は差押債権者に支払われます。

ところで、個人再生の場合には、差押えが中止されるだけでなく、「差押えの取消し」を求めることも可能です(民事再生法26条3項)。

差押えが取り消されれば、最初から差し押さえられなかったことになるので、給料もすぐに取り戻すことが可能です。

差押えを取り消してもらう申立ては、再生手続き開始決定の前後のいずれの時点でも可能です。

ただ、手続開始決定前の取消しは、非常に要件が厳格で簡単ではありません(差押えを取り消さなければ、事業遂行(返済原資の確保)が難しいといった場合に限られます)。

これに対して、手続き開始決定後であれば、「分割予納金」や「弁護士費用」の工面を理由とした差押えの取消しも認められる場合があります。

給料差押えと自己破産


自己破産も「すべての債権者を対象」に行われる手続きなので、差押えの中止、停止の仕組みは、個人再生の場合と同様です。

自己破産したときに給料が返ってくるタイミングは、申し立てた自己破産が「管財事件」、「同時廃止」のいずれになるかで異なります。

管財事件となったときには、必要な手続きを行ってくれる破産管財人が選任されるため、破産手続き開始決定後に差し押さえられた給料が返ってきます。

他方、同時廃止となったときには、「免責確定」まで差し押さえられた給料は返ってきません。

まとめ

給料や預貯金が差し押さえられるのは、延滞がかなり長期化した場合であることがほとんどです。

このような状況になったときには、すでに自力で借金を完済することは不可能といえるでしょう。

返せない借金をそのまま放置していても、状況がよくなることはありません。

特に、給料の差押えは、借金を完済するまで続きます。

借金が多額であれば、当然差押えの期間も長くなります。

給料差押えの状況は勤務先にも知られます。

差押えを長期間放置することで、勤務先からの評価が悪くなることも十分に考えられます。

債務整理をすると、返せなくなった借金を解決できるだけでなく、給料の差押えを解除することも可能です。

債権差押命令が送達されたときには、すぐに弁護士・司法書士に債務整理の相談をしましょう。



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